資材費・労務費上昇も…大林組と清水建設が当期最高益の理由

大型工事が順調に施工

 ゼネコン大手4社の2019年3月期連結決算が15日までに出そろい、大林組と清水建設の2社が過去最高の当期利益となった。首都圏の再開発工事など豊富な手持ち大型工事を順調に施工し全社が増収。懸念された資材費や労務費の上昇についても「想定内で収まり大きな影響はなかった」(小寺康雄大林組専務執行役員)。

 15日発表した鹿島は土木事業の売上総利益が減少し営業減益だが、当期利益は1000億円を確保するなど「高い水準を維持できた」(内田顕取締役)。大成建設も各利益は過去最高に次ぐ2番目の水準だった。

 20年3月期連結業績も堅調な建設需要に支えられ、3社が増収を見込む。次期繰越高は大成建設と清水建設が2兆円を超え、建設受注高(単体)予想も4社合計で5兆2100億円と高水準が続く。

 建設事業の採算性を示す完成工事総利益率(単体)は、各社とも前期比を下回るが12―13%台の高水準を予測。工事の繁忙が続く中、「人件費や労務費など建設コスト上昇分を見込んでいる」(鹿島の内田取締役)。米中貿易摩擦の影響は現時点でないが、「顧客の設備投資計画が延期になる」(清水建設の東出公一郎副社長)恐れがあり、各社とも動向を注視する。

日刊工業新聞2019年5月16日

  

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