電力10社の業績、低迷はいつまで続く?

販売低迷で6社が微増収どまり、東電は公表見送る

 電力大手10社の2020年3月期連結業績予想は、公表を見送った東京電力ホールディングス(HD)を除き、6社が増収を見込むが、いずれも微増にとどまる。小売り全面自由化による競争激化で、各社の電力販売量は低下か伸び悩み傾向にある。燃料価格上昇など経営環境悪化を、コスト削減でカバーする。

 東電HDは福島第一原子力発電所の廃炉の燃料デブリ(溶け落ちた核燃料)取り出し手法策定前だとして、公表を見送った。

 関西電力は高浜原発3・4号機と大飯原発3・4号機の再稼働により、8年ぶりに通期予想を公表。「競争が厳しく、小売りも卸も減少」(岩根茂樹社長)するため、販売電力量減で減収・経常減益を見込む。

 中国電力は10年ぶりに通期見通しを公表。販売電力量低下で減収も、減価償却費の減少や経営効率化で大幅増益を見込む。

 中部電力は販売電力量増加や燃料費調整制度による期ずれ差損が差益に転じることで、増収増益を見込む。今後はIoT(モノのインターネット)活用の省エネや見守りなどのサービスを含めた販売を強化。電気またはガスとサービスのセット販売を21年3月期末までに10万件(現在はサービスのみで1・5万件)獲得する目標を設定した。
                     


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