常温で生分解可能なプラスチック製品、コーヒーカプセルを狙え!

三菱ケミ、環境対策と利便性の両立を目指す

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三菱ケミカルの生分解プラが採用されているコーヒーカプセル(開発中材料とは別グレード)
 三菱ケミカルは、常温で生分解できるプラスチック製品を拡充する。現在市場にある生分解プラ製品は加温や産業用設備での分解が必要なものが多い。2019年内に、1杯ずつコーヒーを抽出するコーヒーカプセル容器向けに新たに多層材料の発売を目指す。海洋プラ汚染問題の解決はリサイクルが基本となるが、それが難しい用途もある。環境対策と利便性を両立する素材を提供していく。

 新たな多層材料は、三菱ケミカルと、4月に吸収合併した旧・日本合成化学工業のそれぞれが持つ生分解材料を積層したもの。単層材料に比べ、香りを逃さない、より高いガスバリアー性を実現する。同容器は使用後にコーヒーかすとの分類に手間がかかり、使い切りのニーズが高い。

 同社は、こうした回収する仕組みの確立が難しい用途に絞り、常温で生分解できる「ホームコンポストグレード」の認証を取得した材料を拡充する。同グレードは自然界と同等の環境下で分解できる。多層材のほか、紙コップのコーティング用樹脂を開発した。大手飲食チェーンがこの紙コップに注目しており、近く実用化が見込まれている。

 同じ生分解性プラスチックと呼ばれる素材でも、分解しやすさに違いがある。多くは、加温や酸素供給による分解しやすい環境が必要な「産業用コンポストグレード」で、自然界では分解しにくい。三菱ケミカルは常温分解できる「バイオPBS」と、そのコンパウンド(混練)技術に強みがある。海で分解される「海洋コンポストグレード」の認証取得の準備も進めている。

 グループの力を集め、海洋プラ汚染問題に対して全方位での解決策の提供を目指す。

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