景気の先行指標「工作機械受注」、再浮上はいつ?

高水準も強まる減速感、「底割れはないだろう」

 日本工作機械工業会(日工会)がまとめた2018年度の工作機械の受注実績(速報値)は、前年度比5・1%減の1兆6892億6000万円だった。前年度に次いで過去2番目の高水準だ。内需が11年ぶりに7000億円を突破し、外需は過去3番目の高水準と好記録が並んだ。

 18年度は全体の減少が2年ぶり。内需は同2・3%増の7034億6400万円で2年連続で増加、外需は同9・8%減の9857億9600万円で2年ぶりに減少した。

 3月は前年同月比28・5%減の1307億9100万円で6カ月連続の減少だった。ただ、期末効果があり、前月比19・2%増と3カ月ぶりに前月を上回った。内需は前年同月比が4カ月連続減ながら、前月比は同29・7%増の540億3600万円で6カ月ぶりに増加した。外需も6カ月連続減だが、前月比は同12・8%増の767億5500万円。日工会では先行きについて、4月は期末効果の反動減、5月は大型連休の影響がでそうだと分析している。

 一方、日刊工業新聞社がまとめた工作機械主要7社の2018年度の工作機械受注高は、前年度比6・7%増の5072億3700万円だった。18年暦年は前年比18・8%増であり、年明けからの減速感が色濃い。一方、3月単月は前年同月比22・9%減の383億2100万円と国内を中心に落ち込んだ。

 18年度は牧野フライス製作所、オークマ、ツガミが全体と輸出の過去最高を記録した。米中貿易摩擦のマイナス影響が出始めた秋口まで、日本、米国、中国で自動車や航空機分野などの旺盛な需要を刈り取った。

 年度半ばまでの“貯金”が大きいために、年度がプラスに終わったとの印象もある。18年12月以降、各社の減少が目立つようになり、3月は、牧野フライスが24カ月ぶりに減少に転じた。

 3月は期末効果で前月より受注が増える傾向にあるが、オークマの国内は前月比9・1%減だった。2月の販促キャンペーンの反動減だが、「好調時であれば販促施策の翌月も上乗せの結果になる」(オークママーケティング室)と停滞感が漂う。

 今後の動向は「底割れはないだろう」(同)との見方が多い。中国に強いツガミは、3月の外需を前年同月比2・7%増の50億6800万円に伸ばし、「春節以降も悪くなく、比較的底堅い」(IR・広報課)との感触を持つ。

 ジェイテクトは19年度を「18年度並みか少し下目になる」(広報部)と見通している。
                  


<関連記事>
最大手DMG森精機が設定した19年の生産計画

設備投資の先読みはこの企業の動向を見よ

日刊工業新聞2019年4月11日

  

ファシリテーター紹介

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。