コンセントに差すだけのネット接続家電、パナソニックが実証

「電力線搬送通信(PLC)」を家電に応用

 パナソニックは、コンセントに差し込むだけでインターネットに接続できる家電の実用化に向け、実証試験に乗り出した。政府の新たな制度を使い、住宅に張り巡らされた電気配線をデータ通信網にも使う「電力線搬送通信(PLC)」を家電に応用する。6月に実証結果をまとめる。経済産業省は「PSEマーク」で知られる電気用品安全法の改訂作業を進めており、実証結果が参考にされる見通し。これにより年内にもPLC対応家電を販売しやすくなる環境が整う見込みだ。

 パナソニックは、規制を一時緩和するため政府が新設した「レギュラトリー・サンドボックス」制度を活用した。PLCに対応した家電や照明から漏れた電磁波が、周囲の機器に影響しないかなどを社員の自宅などで使ってみて確認する。

 2020年にもPLCモデムを内蔵した家電を順次発売し、IoT(モノのインターネット)住宅の基盤システム「ホームX(エックス)」にもPLCを採用する計画だ。

 PLCを家電に内蔵すれば、商品を購入した利用者がコンセントに差すだけでインターネットにつながり、通信設定の手間が省ける。パナソニックはPLCの独自規格「HD―PLC」を06年に開発したものの、通信速度が向上した無線LANに押され、普及していない。

 19年3月に最大通信速度が現行の4倍となる毎秒1ギガ(ギガは10億)ビット(Gbps)に高まる次世代HD―PLC技術が国際標準規格「IEEE1901a」として承認されたことで課題の通信速度の低さは解消されつつある。

 加えて経産省が電気用品安全法の対象にPLC対応の家電を追加すると、電気製品を販売する上で事実上欠かせないPSEマークに対応した商品として世に出せるようになる。

日刊工業新聞2019年4月5日

  

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