資金繰りに人材確保も…春の10連休へ中小企業の懸念

企業庁と金融庁が対策強化

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公的金融機関や民間金融機関に10連休対策を要請した(イメージ)
 経済産業省・中小企業庁と金融庁が、中小企業の10連休対策の強化に乗り出している。資金調達に行き詰まらないよう政府系金融機関や民間金融機関に対応を要請するとともに、中小企業に注意を促している。連休前の給与払い前倒しや、売掛金の回収などの入金が連休明けになることなどを想定。企業庁は事前に十分な資金繰りを手当てして中小企業の資金調達に万全を期す考えだ。(山下絵梨)

 企業庁と金融庁の要請を受けて、政府系金融機関や信用保証協会は、10連休に関する特別相談窓口を設置した。取引先約23万者に対して、連休前の資金確保の必要性について周知を徹底している。日本政策金融公庫は、通常の融資枠とは別枠の融資として、「セーフティネット貸し付け」を実施する。4月30日から5月2日まで、連休中も電話相談を実施することで、中小企業の資金繰り対策に万全を期す。

 民間金融機関においても、全国銀行協会などの業界団体が周知を図るほか、各金融機関では、電話や訪問などで個別に、取引先に周知や注意喚起を行っている。金融庁は民間金融機関に徹底した対応を要請。「連休中は業務窓口の混雑など事前に想定されるので、しっかり要請していく。(金融機関で)対応にバラつきがあるので、改めて個別の対応状況を確認することも考えている」(金融庁)としている。

 10連休対策は周知徹底が欠かせない。企業庁のホームページ(HP)や企業支援サイト「ミラサポ」、中小企業関係団体のHPでも周知を徹底。中小企業経営者の間でも認知度が向上している。

 こうした手厚い連休対策支援も奏功し、企業庁が356の中小組合や個別企業に実施した調査では、資金繰りへの影響を懸念する声は7%にとどまっている。

 とはいえ、資金繰り以外で、連休中に操業する場合の人材や資材の確保や、休日手当によるコストアップ負担を危惧する声もある。また、物流や配送への影響、原材料や在庫の確保、短納期発注への対応といった生産計画の見直しなどへの影響が懸念される。多くの中小企業経営者にとって、10連休はこれまでにない初のケースで、さまざまな問題が起こる可能性が指摘されている。

 念には念を入れた対策が重要。資金繰りや人材、資材の確保などといった経営課題に早め早めに対応し、万全に備えることが必要だ。

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