“つながるトラック”車種拡大で、国内需要減に向き合う

トラック各社、関連サービスを新成長事業に

 日系商用車メーカーがコネクテッドカー(つながる車)を拡充している。三菱ふそうトラック・バスが中型トラックでもテレマティクスシステムを採用、日野自動車はコネクテッドを生かした予防整備サービスを検討する。いすゞ自動車やUDトラックスもコネクテッド対応車種を広げる。将来の国内トラック需要の伸び悩みも視野に入れ、先進技術によりトラックの稼働率向上を支援し、顧客の囲い込みを狙う。

 三菱ふそうは中型トラック「ファイター」シリーズでテレマティクスサービス「トラックコネクト」搭載車を今夏以降発売する。2020年末までに全トラックでコネクテッドを採り入れる計画だ。同サービスはデジタルタコグラフ(運行記録用計器)などから得たデータを使い、車両情報を無償で一括管理する。利用者は車両の位置や燃費情報などを即時に確認できる。同サービスは大型トラック「スーパーグレート」の1万台強で対応しているが、中型や小型に広げ差別化する。

 日野自動車は車両データの蓄積・分析を進め、予防整備の提案も視野に入れる。情報通信技術(ICT)を使い車両の安全稼働を支援するサービス「ヒノコネクト」を18年4月に始めた。ヒノコネクトでICTサービスのノウハウを磨き、26年3月期までに整備入庫率を18年3月期の3割から5割に引き上げる計画という。

 いすゞ自動車はテレマティクスを活用した無償の整備サービス「プレイズム」を小型トラック「エルフ」に拡充した。効率的な車両整備を促し収益アップにつなげる。同社の片山正則社長は「コネクテッドの可能性は大きい。プレイズムは顧客が期待する『ダウンタイムゼロ化』につながる」と期待を寄せる。

 UDトラックスは大型トラックのコネクテッドカーの累計を約5万台から25年までに15万台に増やす。車両の稼働率向上などに役立てる。19年は対応する技術者を海外から約130人採用する計画で、効率的な予防整備への対応と人員の体制を整備する。

 各社は効率的な整備などを実現し、コネクテッド関連サービスを新成長事業に育てる考えだ。
(文=山岸渉)

日刊工業新聞2019年3月18日

  

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