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新卒採用のコストはどこまで増加する?

リクルートキャリア調査、20年卒採用で34%が増加見込み
 リクルートキャリアの調査によると、2020年4月入社の採用について34・0%の企業が「採用コストが増加すると思う」と回答した。企業の採用状況や学生の動向についてまとめた「就職白書2019」で明らかにした。インターンシップ(就業体験)の開催や採用手法の多様化で、採用にかかる時間や労力が増えたことが要因。「変わらないと思う」と答えたのは59・8%、「減ると思う」は6・2%だった。回答数は1307社。

 19年4月入社の新卒採用については、41・2%の企業が「総費用が増えた」と回答した。1人当たりの採用コストは、平均で約72万6000円。事業規模ごとの平均金額では、従業員数が300―999人の企業で80万2000円と最も高かった。また、新卒採用に関わる社員が多いほど採用人数について「充足」と答えた企業が多かった。

 今後の採用スケジュールについては、3―4月にかけて面接を実施する企業が前年よりも増えると見込む。

 同社の研究機関である就職みらい研究所の増本全所長は「19年4月入社の採用も3―4月が面接のピークだった。20年4月入社の採用は、10連休も5月の面接を避ける一因になっている」と分析する。
日刊工業新聞2019年3月6日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
就職みらい研究所によると、採用手法については既卒者の採用を筆頭にインターンシップからの採用や通年採用、リファラル採用などが増加傾向とのこと。採用直結型のインターンシップについては今後の動向が注視されていますが、もし禁止されるとなると企業側の負担にどのような変化が現れるのか気になります。

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