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ペッパーが“ロボットらしい”人助けをできなかったのはなぜ?

位置の把握と移動に課題があった
ペッパーが“ロボットらしい”人助けをできなかったのはなぜ?

ユニボット本社ラボでの新アプリ実験

 ユニボット(東京都品川区、大槻正社長、03・5764・1700)は、商業施設などでソフトバンクの人型コミュニケーションロボット「ペッパー」と防犯カメラを連動して行動性を高めるアプリケーション(応用ソフト)を開発、今夏に発売する。カメラの映像から店舗内でペッパーの位置を把握し遠隔操作することで接客や警備の質を向上する。

 防犯カメラの画像を処理しペッパーの位置を高精度に把握できる。従来は正確な位置情報がなく、目的地への移動が難しかった。新アプリは大型商業施設で売り場への誘導や、音声やタブレットと組み合わせた商品宣伝などの活用を想定する。

 カメラの死角になる部分は、人工知能(AI)などで補正しながら座標をより正確に割り出す。

 大槻社長は「やっとペッパーでの“ロボットらしい”人助けを実現できる」としている。実証実験でデータ収集を行う予定。新アプリは、5日から東京・有明の東京ビッグサイトで開催する「セキュリティショー2019」で発表する。

 ユニボットは2017年の設立でロボ開発などを手がけるベンチャー企業。ペッパーを活用した警備アプリ「UNIBOT by Pepper」やカメラとAI技術を組み合わせて顔認証する「UNIBOT by Camera」を提供している。
日刊工業新聞2019年3月1日

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