0.1グラムの物体が作り出す微小重力が測定できる、新センサーの効果

東北大が開発

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開発した重力センサー(東北大提供)
 東北大学学際科学フロンティア研究所の松本伸之助教らは、従来の限界よりも約1000分の1の0・1グラムの物体が作り出す微小重力を測定できるセンサーを開発した。重力波検出器の開発で発展した技術を応用。石英製の細い線でつないだ7ミリグラムの鏡の振動を1秒間測定し10フェムトメートル(フェムトは1000兆分の1)程度の空間分解能で読み取り、微小重力の変化を捉えた。重力の量子的な性質を明らかにする研究の進展が期待される。

 現在の科学技術はミクロな原子や電子の運動を説明する「量子力学」と「一般相対論」と呼ばれるマクロな重力法則を土台にしている。両者の理論の実験には大きな隔たりがあり、両理論の統合に向けた検証実験は実現していない。そのため、両理論を統合できる新分野の研究領域に注目が集まっている。

 7ミリグラムの鏡の隣に測定したい重力源を設置。重力源と鏡との相互作用で生じる鏡の揺れをレーザー光で検出し、重力を観測する。余分な振動の影響を減らすため、複数の防振バネを施した防振装置の上にセンサーシステムを載せ測定中の雑音を減らした。

 東京大学や国立天文台との共同研究。成果は国際科学誌フィジカル・レビュー・レターズに掲載された。

日刊工業新聞2019年2月27日

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