専門組織も設置、シャープ「8K」市場獲得の本気度

機材・技術・配信サービス提供

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 シャープは、超高精細な「8K」映像のハード・ソフト製作に必要な機器・技術で構成する開発プラットフォーム(基盤)を構築した。月内に外部販売する。モニターやカメラなどの機器に加え、通信や映像処理に関する技術も供与する。さらに8K映像の配信自体をクラウドサービスにより提供する。シャープは黎明(れいめい)期を迎えた8K市場を成長戦略に据え、機器販売に加えてサービスでも稼ぐ事業に育成する。

 シャープは、顧客企業に提供する8K商材の開発支援を担う社内組織「8Kラボ」を月内にも設置する。今春までには、顧客と共同で撮影や映像編集ができる施設を東京都内の同社事務所に設ける。

 顧客と共同で行う実証試験などの際は、期間限定で機器の貸し出しサービスを行うほか、シャープが保有する機器や通信などの技術を受託開発や技術供与の形で提供する。同社は従来のフルハイビジョン映像を8K映像に高精細化する技術や映像中の対象物を自動追跡する技術も持つ。これら応用技術と映像配信に必要なデータ通信・保存をクラウドサービスでも提供する。

 シャープは8K関連サービスを一括で提供できるプラットフォームを通じ、利用者と共同で製品開発や実証試験を進める。顧客が事業化した後も、継続して利益を稼ぐ狙いだ。遠隔医療や監視カメラなど業務用を含む8K商材全体で、2021年3月期の売上高で3000億円を目指す。

 8K映像は、現実世界に見えるほどの高精細さが特徴。シャープは17年末、世界に先駆けて8Kテレビを発売。今年に入り、ソニーや韓国メーカーなども8Kテレビの発売を表明した。8Kは市場成長が見込める半面、テレビなど家庭向け機器はいずれ価格下落に陥ると予測され、シャープはサービスを付加して収益力を高める。

             

日刊工業新聞2019年2月21日

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