シャレにならない「道の駅」の迷走

勝ち組は一部、採算性の厳しい監視を

 車を運転中、ふと見かけた『道の駅』に思わず寄り道してしまったドライバーも多いだろう。珍しい土産物を見つけたり、地元のグルメを味わったりする、ちょっとした発見が楽しい。

 全国に1000カ所以上ある道の駅だが、経営的に成功している勝ち組は一部と言われている。全体の8割近くが行政による設置で高コストな運営体制、経営努力の不足を指摘する声は少なくない。

 地域活性化策として、道の駅整備事業を計画する自治体は多い。ただ、事業費が数十億円規模に上ることもあり、地方にとっては大型事業に入る。地域住民から財政面の負担への不安が多く寄せられた愛知県東郷町のように、道の駅整備事業の中止を決めた自治体もある。

 道の駅は1991年に実験的に始まり、93年に正式登録されてから四半世紀が過ぎた。近年計画される道の駅は防災拠点化、高齢者支援施設など多様な機能を盛り込む内容が目立つ。中山間地域では道の駅を拠点とした自動運転ビジネスを模索する動きもある。

 せっかくなら先進技術を活用し、地域の暮らしを豊かにしたい。当然のことだが、公共事業でもあり、設置に当たっての採算性は厳しく監視するべきだ。道の駅が迷走してはシャレにならない。

日刊工業新聞2019年2月21日

  

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