突然死起こす不整脈、遺伝子の違いで年代・確率に差

日本医大など発表

 遺伝性不整脈のうち、失神や突然死を引き起こす「先天性QT延長症候群」は、原因遺伝子の違いにより、発作を起こしやすい年代や性別、突然死に至る確率が異なることが分かった。遺伝子別の主要3タイプのうち、睡眠中や安静時に起きやすい3型は、発作自体の頻度は他の2タイプより低いが、最も危険な心室細動や突然死の確率が高かった。

 日本医科大学大学院の清水渉教授や国立循環器病研究センターの相庭武司部長らが、国内11施設の患者計約1100人を厚生労働省の支援を受けて調査した成果として発表した。

 論文は米医師会の専門誌電子版に掲載された。

 水泳やマラソンなどの運動中に発作が起きやすい1型や急に緊張したり驚いたりした際に起きやすい2型は、15歳以上になると女性の方が男性より失神や突然死を起こす確率が高かった。

 同症候群は普段は自覚症状がなく、突然発作が起きる。親族に患者がいた場合は自らが患者である可能性が高い。清水教授は「遺伝子検査は保険診療となっている。原因遺伝子と年齢、性別を考慮して最適な治療方針を決めてほしい」と話した。

 突然死のリスクが高い場合は薬による治療のほか、電気的な刺激やショックで不整脈を止める「植え込み型除細動器(ICD)」を体内に入れる検討が必要という。

日刊工業新聞2019年2月18日

  

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