「中国ショック」の電機大手、業績急ブレーキ

通期見通しは8社中6社が下方修正

 米中貿易摩擦などを背景に、電機業界で2019年3月期業績見通しの下方修正が相次いでいる。東芝は13日、営業利益見通しを18年11月予想比66・7%減となる200億円に引き下げると発表した。電機大手8社のうち下方修正は6社に上る。米中摩擦、英国の欧州連合(EU)離脱交渉など世界経済をめぐる不透明感は増しており、過去最高水準にあった業績にブレーキがかかり始めている。

 東芝は中国やデータセンター市場の減速による半導体事業の悪化のほか、国内株価の下落に伴う子会社ののれん減損計上などにより通期の営業利益見通しを下方修正した。平田政善代表執行役専務最高財務責任者(CFO)は中期経営計画に大きな変更はないとした上で「基礎収益力を強化していく」と話す。

 中国経済の減速、スマートフォン関連市場の低迷など業界の経営環境は厳しい。三菱電機は中国での売り上げ減少で、19年3月期の営業利益見通しを同200億円減の2850億円に引き下げた。三菱電機の皮籠石斉常務執行役は中国での売り上げ減少について「(顧客の)設備投資の見合わせも重なってきている」との認識を示す。

 パナソニックも中国減速で営業利益見通しを400億円減額。シャープはスマートフォン向けパネルの販売減などで営業利益見通しを50億円減の1070億円に、ソニーは半導体事業の悪化を織り込み売上高予想を2000億円引き下げた。十時裕樹専務CFOは「スマホの厳しい市況は今後も続く」という。

 19年3月期に2期連続での営業最高益を見込む日立製作所の西山光秋専務は「(中国では)建設機械とオートモーティブシステム(自動車部門)が落ち込んでいる」という。当期利益は3000億円減の1000億円とした。

 英国がEU離脱に対する先行き懸念から成長が減速。米国の対中国関税引き上げの影響もある。特に巨大市場である中国経済の減速が浮き彫りになり、これまで好業績が続いていた電機業界が踊り場を迎えている。

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日刊工業新聞2019年2月14日の記事を再編集

  

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