「半導体」失速、アルミ大手の下方修正相次ぐ

「車頼り」の状況を不安視

 中国を中心とした半導体産業の投資減速の影響がアルミニウム業界にも及んでいる。UACJは半導体製造装置用のアルミ厚板などの販売減を受け、2019年3月期連結業績予想の営業利益を下方修正。神戸製鋼所もアルミ・銅部門の業績予想を引き下げた。日本軽金属ホールディングスは業績予想を据え置いたが、市場環境は厳しさを増している。

 UACJは通期の営業利益見通しを、期初予想比135億円減の145億円に引き下げた。前期実績比で50・4%減になる。半導体や液晶製造装置用のアルミ厚板のほか、パソコンなどIT機器向けのアルミ板の販売も予想を下回る見通し。自然災害の影響による製造コストの増加なども利益を下押しする。

 神鋼はアルミ・銅部門の通期の経常損益を40億円の赤字に見直した。18年10月の前回予想よりも、赤字幅が2倍に拡大。厚板を中心とした半導体分野向けの販売減に加え、一連の品質不正による生産現場の混乱も尾を引く。「半導体分野は調整局面が継続し、回復は19年度後半以降になりそうだ」と神鋼の勝川四志彦取締役専務執行役員は話す。

 アルミ業界ではペットボトルコーヒーの人気に押され、国内の飲料缶用アルミ材の需要も停滞している。軽量化が進む自動車向けの需要は底堅いが、「車頼り」の状況を不安視する向きも多い。

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