紙幣作りで活躍した断裁機メーカー、101歳の創業者が語るモノづくりへの思い

永井機械製作所、最初は手回し製麺機から

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永井会長
 断裁機の永井機械製作所(埼玉県川口市、永井康仁社長、048・255・4670)は、創業80周年を迎えた。創業者で101歳の永井政一会長が出席し、社員ら約60人で節目を祝った。

 同社は1938年に開業。第二次大戦後は手回し製麺機を振り出しに、手動式平圧印刷機の製造を経て、現在は断裁機メーカー。「戦後は食料の確保が先決だった。国土復興とともに、文化の一翼を担う印刷・製本関連へと転換した」(永井会長)。

 53年にはグループ会社の永井機械鋳造を設立し、鋳物から機械加工、組み立てまでの一貫体制を確立した。断裁機メーカーとしては後発だが、高精度で耐摩耗性に富み、安定品質の製品が特徴。40年超という長寿命で、累計出荷は1万3000台を突破したという。82年には大蔵省印刷局(現国立印刷局)が紙幣をつくる際の国産断裁機として同社製品を採用し、大きな飛躍につながった。

 永井会長は川口機械工業協同組合理事長などを歴任し、市内モノづくり関連のトップでも最高齢。実家の鋳造工場で職長だった父の背中を見て育ち「子どもの頃から自分の工場(こうば)や製品を持ちたかった。思い続ければ夢はかなう」とほほ笑む。今でも現場を訪れては職人に話しかける。「顧客に喜ばれ、勝ち残るためには、常に新しい素材の研究や工法改良を続けることが大切」と話している。
                       

日刊工業新聞2019年1月31日

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