管理職はAI・IoTの知識必須、ダイキンが新人事制度

2020年度までに導入

新人事制度でビジネスモデルを変革する(左側のセンサーで人の在不在などを検知して通知するエアコン)
 ダイキン工業は2020年度までに、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)への知識が必須の人事制度を管理職に導入する。管理職のほぼ全てとなる約400人が対象。産業界にAIとIoTの普及が加速し、企業競争力を左右する条件が変わりつつある。ダイキンは技術系だけでなく、営業や事務系を含む幹部全員が先進のデジタル技術を理解できるようにし、全社で進めるビジネスモデルの変革につなげる。

 ダイキン工業は新たな人事制度により、事業方針などの意思決定に関わる幹部が、技術革新への理解を深められるようにする。これによりAIやIoTの人材を集めたものの、ビジネスモデルは従前のまま変わらず、競争力が高まらないといった事態を防ぐ考えだ。

 同社は大阪大学の協力を得て、理工系大学出身者を対象とした社内講座「ダイキン情報技術大学」を開講している。プログラミングや統計的手法を教育し、20年度までにAI人材を約700人養成する。同講座の対象を幹部全体に広げる。幹部向けは技術そのものより、AIやIoTを使って新事業を創出した事例などを学ぶ。

 ダイキンは空調で世界首位。熱交換機などの要素技術と、世界各国に築いた営業網が強み。ただ今後はAIやIoTの活用が進み、顧客や機器のデータを集めて事業に生かしたり、他社と連携するオープンイノベーションを巧みに取り入れたりできる企業が優位に立つといわれる。機器の販売にとどまらず、サービスなどで継続して稼ぐビジネスモデルが成長の源泉になる。同社は競争条件の変化を見据え、幹部の人事改革を進める。

日刊工業新聞2019年1月15日

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