エネ消費7割削減、大成建設が開発した研究開発棟のスゴイ省・創エネ性能

他社のZEB化提案へノウハウ生かす

 大成建設は多消費型の研究施設にゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)化を提案する。自社の「次世代研究開発棟」では年間エネルギー消費量を太陽光発電など創エネを含めて75―100%削減する「ニアリーZEB」を達成する見込みで、このノウハウを生かす。企業でZEBの認知度が高まる中、独自開発した省エネ技術と汎用技術を組み合わせて設計段階から提案、医薬品、半導体、食品などの研究施設で年間2、3件の受注を目指す。

 大成建設は材料実験棟を次世代研究開発棟に改修する際、旧躯体の増床と換気設備や室外機をメカニカルバルコニーへ集約。実験室の有効活用面積を従来比約20%増強し、緑化実験室や温湿度可変実験室、微量分析実験室などを新設した。

 エネルギー多消費型施設だが、実験室内の排気位置可変システム「T―ラボ ネクスト」をはじめ省エネ技術を導入し、年間1次エネルギー消費量を一般建物比50%削減。太陽光発電による創エネで28%を賄い合計78%を削減でき、民間研究施設の改修で国内初のニアリーZEBとなる。

 設備計画に当たり、研究施設固有の省エネ技術、空調設備の省エネ化、電力量削減、照明負荷削減、再生・未利用エネ活用など34の要素技術を採用、うち自社独自開発技術は14に上る。

 例えば「T―DCエアディフューザー」はドラフトチャンバーへ生外気を直接給気し、外気処理エネを大幅に削減。「T―ゾーン セイバー」は人の在・不在を即時に検知し、照明・空調エネ消費量を削減する。

 エネルギー本部と連携して情報を共有し、省エネ技術を最適に組み合わせて、研究施設のZEB化ニーズにきめ細かく対応する。

日刊工業新聞2019年1月4日

  

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