名古屋大が岐阜大内に新拠点のなぜ?「統合」の象徴に

20年設置、糖鎖研究を発展

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名古屋大と統合を目指している岐阜大のキャンパス(公式ページより)
 名古屋大学は2020年開設予定の糖鎖生命コア研究拠点を、名大と統合を目指している岐阜大学に設ける。名大も岐阜大も糖鎖研究は柱の一つだが、統合の一つのシンボルとして中心となる拠点は岐阜大に置くことにした。

 20年の岐阜大との統合で設立する東海国立大学機構の大型研究拠点の一つとして開設する。糖鎖は細胞の表面に存在する分子で、免疫など細胞間の相互作用に重要な役割を持つとされるが、解明されていない機能も多い。名大は糖鎖生物学の研究で伝統があってノウハウを蓄積し、日本の要衝に位置付けられる。岐阜大は糖鎖研究では京都大学とのつながりが強い。糖鎖科学や糖鎖イメージング研究を軸に、糖鎖やたんぱく質、核酸を融合した生命鎖研究に注力している。

 また愛知県にある基礎生物学研究所と分子科学研究所も糖鎖研究グループを持ち、連携しやすい。公設研究機関の知見を合わせて広角的に研究する。糖鎖機能の研究を発展させれば、病気の発症メカニズムの全貌解明や革新的医療につながる可能性がある。

 東海国立大学機構は設立時に医療情報データ統合による革新的医療研究拠点も設ける。この拠点は両大学で構成、まず両大学の医学部付属病院のデータ統合を図る。その後関連病院にも広げて東海地域で連携し、地域医療への貢献を目指す。

 このほかにも、両大学の強みとする研究分野で協力し合って伸ばすことで質的向上を図る。航空工学では設計やシミュレーションに強い名大と、部品加工分野に強い岐阜大で補完し合い、農学では基礎分野中心の名大と全般教育が得意な岐阜大で補完する。

日刊工業新聞2018年12月24日

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