スキンケアやメークの新次元を切り開く花王の新技術

治療領域での応用も視野に入れている

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皮をむくように簡単にはがせる
 花王は、極細繊維を積層して極薄の皮膜にする「Fine Fiber(ファインファイバー)技術」を開発した。

 0・0001ミリメートルの繊維を直接肌に吹き付け、皮膜を作る。上から化粧品製剤を塗ると、折り重なった繊維と繊維の間に同製剤がしっかりと保持される。長年の課題であった同製剤の持続性および均一性に飛躍的な進歩をもたらす。治療領域での応用も視野に入れて研究を進め、2019度には製品化したい考えだ。

 小型の専用装置に化粧品用のポリマー溶液をセットし、装置のノズルを通じて肌に直接噴射する。化粧品製剤の均一な塗布と高い持続性を実現する極薄皮膜を作れる。身体中のさまざまな部位に合わせた形状で皮膜を形成でき、面積も自由に変えられる。落とす際は皮をむくように簡単にはがせる。

 極細繊維が製剤をしっかりと定着させるため、保持力が高い。化粧品製剤の色移りもなく、ファンデーションを皮膜の上から塗布しても服に色がつかない。また適宜、水蒸気を通す性質で、肌の閉塞(へいそく)感もない。

 長谷部佳宏専務は「スキンケア・メークの次元を変える技術。治療にまで及ぶ皮膚改善につなげられれば」と話している。
極細繊維で皮膜を作る「Fine Fiber」。実際に噴射して皮膜を作る

日刊工業新聞2018年11月28日

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