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カラー暗視技術は医療分野で輝く

【連載】あの街この街実力企業より、ナノルクスが導入見込む
カラー暗視技術は医療分野で輝く

カラー暗視カメラを手にする祖父江社長

 ナノルクス(茨城県つくば市、祖父江基史社長、050・3558・7115)は、カラー暗視技術の開発を手がける。暗闇でもカラー撮影が可能になるのが特徴。可視光と近赤外線の相関関係を利用しており、従来の赤外線カメラに近赤外線分光用の要素部品を組み込み、暗視映像の色の識別を実現する。

 ベンチャーサポート機関で副代表理事を務めていた祖父江氏のもとに、産業技術総合研究所(産総研)の主任研究員だった永宗靖技術担当取締役が「この技術をどうにか事業化したい」と相談を持ちかけたのが始まり。永宗氏から技術内容を聞いて可能性を感じた祖父江氏は、支援の形ではなく自らの手での起業を決意したという。

 今後は、ヘルスケア分野で導入を見込む。「見えないものが見える技術なので、健康状態など人の体内情報を分析できれば、医療・ヘルスケア業界で役立てられる」と意気込んでいる。(月曜日に掲載)

エール/筑波銀行つくば営業部・佐藤琢夫部長


 当行の「つくば地域活性化ファンド」出資先であり、「大学発ベンチャー表彰」の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)理事長賞を受賞した優良取引先。カラー暗視技術は目の前でも確認したが、「驚き」の一言。高い技術力を肌で感じた。今後も成長し続ける同社を引き続き支援していきたい。
日刊工業新聞2018年11月19日

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