日本企業が開発する“無人移動交番”、ドバイで活躍間近

2019年に実証実験

 三笠製作所(愛知県扶桑町、石田繁樹社長、0587・91・3661)は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ警察と共同で、無人自動運転車の移動交番「SPS―AMV」の開発にめどをつけた。巡回しながら車内の端末で懲罰金支払いなど約30の行政サービスを提供する。ドバイ警察は2019年に5台を使い実証実験を実施、「ドバイ万国博覧会」が開かれる20年に供用開始する計画だ。

 このほど完成したコンセプトモデルは、タイヤ六つで駆動する箱形の電気自動車(EV)。サイズは全長6・5メートル×幅2・3メートル×高さ2・5メートル。カメラやセンサーで周囲を認知しながら無人走行する。充電は太陽光発電で行うほか、ワイヤレス充電システムも搭載している。

 カメラでスピード違反や違法駐車を取り締まりつつ巡回し、スマートフォンを使った住民の呼び出しにも応じる。IDや顔認証により側面の自動ドアを開閉し、車内にある端末を通じて住民票出力、遺失物の紛失・盗難届けなどの行政サービスを提供できる。

 三笠製作所は制御盤設計・製造が主力で、最近では自動搬送ロボットの開発などにも携わっている。万博を控える中、交番が少ないことを課題とするドバイ警察と17年に覚書(MOU)を結び、日本企業チームで移動交番の開発を進めている。

 取りまとめ役の同社が駆動システムやセンサーを担当し、ボディーはカネトヨ(名古屋市西区)、自動ドアは扶桑電機工業(東京都品川区)など、それぞれが担った。供用開始予定の20年には30台の納入が見込まれている。
(文=岩崎左恵)

日刊工業新聞2018年11月23日

  

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