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住宅メーカーの業績、受注は好調なのに収益伸び悩む

地震や豪雨で施工遅延
住宅メーカーの業績、受注は好調なのに収益伸び悩む

写真はイメージ

 住宅主要6社の2018年4―9月期連結決算(積水ハウスは2―7月期)は2社が営業増益だった半面、3社が営業減益となり6社合計の営業利益は前年同期を0・33%下回った。地震や豪雨で施工が遅れたほか、金融機関による融資の厳格化が響いた。19年10月の消費増税は「まだ購入希望者の検討段階」(大手幹部)。9月までに大きな駆け込みは見られなかった。

 大和ハウス工業の4―9月期連結決算は、売上高と営業、経常、当期の各利益が、過去最高値を更新した。賃貸住宅や一戸建て住宅はやや伸び悩んだものの、電子商取引(EC)の市場拡大に伴う物流施設の受注増や大規模商業施設の好調で吸収。好業績につなげた。

 住友林業の4―9月期決算は、地域の不動産会社と連携を強めた効果も出て、注文住宅の受注が前年同期を上回った。住宅展示場でも、契約の確度が高まる再来場者が増加。「住宅ローン金利の先高観も大きい」(川田辰己取締役常務執行役員)と見る。

 積水化学工業は住宅向け蓄電池が好調な伸びを示す。再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)の適用終了にあわせ、太陽光発電システムを搭載した住宅への採用が拡大。自然災害が相次いだことで、最近は停電を回避する目的での引き合いも強い。
               

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