中小企業の経営者が“先生”に。大阪市港区の小学生向けキャリア教育

次世代の担い手育成へ、製品開発の体験も

 大阪市港区は地元企業と協力して、次世代の担い手となる小学生にモノづくりや中小企業への関心を高めてもらうキャリア教育を、一部の小学校で27日に始める。中小経営者らが教師役となり、モノづくりや仕事の面白さを伝える。授業に加え、生徒のアイデアを基に試作品を作る製品開発の機会も設ける。キャリア教育を通じ、担当する中小の従業員の力を引き上げたり、人手不足の中、将来の担い手育成につなげたりする狙いだ。

 大阪市港区の官民で構成する港区産業推進協議会(松井信一会長)が、同区の2018年度新規事業「次世代を担う人材育成支援事業」の一環として取り組む。

 同協議会は同区や地元の中小約230社が加盟する港産業会などが参画している。事業は3年の計画。キャリア教育に協力する企業は、成光精密や南歯車製作所など6社・団体。初年度の対象は大阪市立築港小学校の6年生37人で、授業は12月まで計3回行う。その後は2月まで製品開発の体験を進める。

 キャリア教育計画を区が主導し、継続的な人材育成に取り組む例は大阪市内の区として初めてと言う。初年度の評価などを踏まえ、19年度以降は恒例化や規模拡大を検討する。

 事業費は区の予算に加え、同協議会や企業の協賛金を合わせた約300万円。同区に拠点を構え、人材育成などのコンサルティングを手がけるリバネス(東京都新宿区)が、教育計画の作成や授業指導などに協力する。

 港区の筋原章博区長は「将来は参加企業・団体を約30社に、区内全11の小学校に広げたい」との意向だ。
          

日刊工業新聞2018年11月6日

  

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