三菱重工航空エンジン、ロールス・ロイスに修理受託を打診

不具合をサポート

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ANAの旅客機に搭載した英RR製エンジン
 三菱重工航空エンジン(愛知県小牧市、島内克幸社長)が英ロールス・ロイス(RR)に対し、エンジン部品修理事業での連携強化を打診したことが明らかになった。全日本空輸(ANA)の主力旅客機「B787」に搭載する「トレント1000」エンジンを対象にした部品修理の受託を提案した。同エンジンは度重なる不具合で改修が進められ、運航スケジュールに影響している。三菱重工航空エンジンが側面支援することで、RRの修理コスト低減や航空会社への納期短縮につながると見ている。

 三菱重工航空エンジンはANAが国内線で使用する「B777―200」用のエンジン「PW4000」のモジュール整備を手がけるなど、ANAと協力して部品修理の拡大に取り組んでいる。今回、日英政府による「日英産業政策対話」の航空機分野の協力強化の一環として、RRにも同様の部品修理の受託を申し入れた。

 RRはエンジンの長期保守・管理サービス「トータルケア」を展開しており、主に自社で部品修理を進めている。ただ、整備需要の拡大によりリードタイムが長期化しているとみられ、エアラインからは改善を望む声がある。RRは三菱重工航空エンジンからの提案を精査し、回答する見込みだ。

 民間航空エンジン市場は、新興国の経済成長などを背景に年率平均5%の成長が予測され、修理・整備(MRO)需要も増大。三菱重工航空エンジンは2025年頃に売上高に占めるMRO事業の比率を30%以上(現状は約20%)に引き上げる方針で、今後は国産旅客機「MRJ」に搭載する「PW1200G」エンジンなどのMROも手がける見通し。業界では国内最大手のIHIが21年ぶりに埼玉県鶴ケ島市に民間航空エンジン工場の建設を発表している。

日刊工業新聞2018年10月31日

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