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東洋大が競技用の国産カヌーを試作、産学連携で東京五輪と金メダルを目指す

選手の意向を聞きながら開発を進めた
東洋大が競技用の国産カヌーを試作、産学連携で東京五輪と金メダルを目指す

福川伸次東洋大理事長(左)と海野光行日本財団常務理事

東洋大学は29日、競技用国産カヌーの試験艇を公開した。2020年東京五輪で日本選手の使用と金メダルを目指し、産学連携で開発を進めていた。17年8月に開発したコンセプト艇、および18年1月の実験艇の実績を元に改良を重ね、より実戦での使用に耐えられる試験艇の完成にこぎ着けた。日本財団による支援も受けた。

カヌースラローム競技用の「水走(MITSUHA)試験艇」は同大学の理工学部と複数の中小企業が共同で設計、製作。9月に完成した。実験艇までは安定感や操作性などに不安があったことから、選手の意向を聞きながら、数値流体力学に基づくシミュレーションなどで船艇のエッジ形状などを改良。安定性や直進性、回転性能などを高めた。

研究開発責任者の望月修教授は「選手の違和感を開発にすり合わせた。例えば、前の方をもう少し水面から浮かせてほしいという声を受け、設計に反映させた」と説明した。
日刊工業新聞2018年10月30日

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