物流に知能ロボを!キョウトロボティクス、開発急ぐ

ピッキング作業をしながら荷物の寸法を計測し、マスター登録

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積載など物流分野で知能ロボ開発を急ぐ
 Kyoto Robotics(キョウトロボティクス、滋賀県草津市、徐剛社長、077・561・2799)は、物流向け知能ロボットの開発を急ぐ。同社は3次元ビジョンセンサーが得意で6月に4代目の3次元ロボットビジョンセンサーを発売した。撮像や計測時間、転送データ量などが向上した強みを物流分野の知能ロボットに生かす。狙う作業はパレットから荷物を取り出すデパレタイズや商品を1品ずつ扱うピースピッキングなどだ。(編集委員・嶋田歩)

深刻な人手不足


 物流分野で知能ロボット開発に取り組む背景には、製造業に比べ自動化・合理化が遅れており、人手不足問題が深刻になるとの危機意識がある。物流分野は製造業の“0・1ミリメートル以内”といった精度は不要な半面、扱う品種数がはるかに多い。例えばアパレルやコンビニエンスストアは品目が数千や数万に及ぶ。ロボットに寸法や色の画像データを登録する手間や動きを教えるティーチング作業の手間が膨大になるため、知能化が必須だった。

効率自己判断


 開発中の知能ロボットは毎時800個以上の荷物を処理できる。大きさが違う荷物を積む場合、重量物やかさばる荷物は下、軽い荷物は上に置くなど、自分で考えて積載する。毎時800個の荷物処理は人間とほぼ同じ能力だが「人間が同じ作業を長時間、続けるのは不可能。ロボットだと24時間、365日稼働する」と徐社長は利点を強調する。

 知能ロボットは、ピッキング作業をしながら荷物の寸法を計測し、マスター登録できる。同じ空間スペースにどう積めば最も効率が良いかを判断する機能もある。倉庫内の明所や暗所、光反射の関係で荷物の境界がうまく判別できないケースもあるが、独自3次元ビジョンセンサーの機能が解決できるという。

小売店に照準


 また、コンビニエンスストアやスーパーでは商品の陳列作業がある。売れ筋商品を客の目に付きやすい高さに並べたり、製造年月日が古い商品を前に出すなどで、独特の熟練作業が必要とされる。キョウトロボティクスは将来、小売店分野向けのロボットシステムの開発を狙う。

日刊工業新聞2018年9月28日

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キョウトロボティクスは2000年に創業した立命館大学発のベンチャー企業です。知能ロボットによって重労働や単純労働からの解放をビジョンに掲げています。

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