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業界最大クラス荷重16kgを補助するパワーアシストスーツ

ジェイテクト、「J-PAS」発売
業界最大クラス荷重16kgを補助するパワーアシストスーツ

ジェイテクトのパワーアシストスーツ「J―PAS」

 ジェイテクトは、重量物の持ち上げ作業などを支援するパワーアシストスーツ「J―PAS(ジェイパス)」を発売した。電動アシストトルクは、業界最大クラスの荷重16キログラムに相当する40ニュートン。製造業や物流、食品、介護・医療関係など幅広い業界に提案する。価格は130万円(消費税抜き)。直販のほか、商社などを通じてリース販売する。

 2017年4月に設置した新規事業推進部の成果。自動車用電動パワーステアリング(EPS)やロボットの技術を応用して開発した。最大外形寸法は高さ844ミリ×幅553ミリ×奥行き327ミリメートル。重さは7・6キログラム。稼働時間は約4時間で、身長155センチ―180センチメートルの作業者の使用を推奨する。生活支援ロボットの国際安全規格「ISO13482」も取得した。

 生産はグループ会社の光洋機械工業(大阪府八尾市)の結崎事業所(奈良県川西町)が担当する。ジェイテクトはジェイパスのシリーズ化を検討しており、中出力タイプの開発や軽量化を進める。

サステクノは軽量で着脱容易に


 サステクノ(青森県八戸市、石井千春社長、0178・20・7875)は、介護施設向けに、軽量で着脱が容易なパワーアシストスーツ(写真)を発売した。女性でも扱いが容易なよう本体重量を1・8キログラムに軽量化し、着脱も膝当てとひもの操作で手軽にした。パワーアシストスーツは利用者の腰の負担などを軽減できるが、人手不足現場の職員からは着脱に時間がかかり面倒との声が少なくない。軽量と使い勝手の良さで差別化する。

 消費税抜きの価格は約30万円。重量1・8キログラムという重さは一般的なアシストスーツに比べ約3分の1という。設計工夫と構造の簡略化で軽量化した。介護施設の職員は女性が多く、軽い利点をアピールする。空気圧を利用した人工筋肉を採用しており安全性が高い。生活防水設計を施し、入居者の入浴支援時にも使える。

 介護施設以外に、リンゴやキャベツの収穫作業など農業での利用も狙う。

サステクノのパワーアシストスーツ


日刊工業新聞 2018年9月19日
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
多様なパワーアシストスーツが登場しています。

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