RPA業界トップの米企業、日本市場の攻略法は?

米オートメーションエニウェア・ミヒール・シュクラCEOに聞く

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ミヒール・シュクラ氏
 米オートメーションエニウェア(カリフォルニア州)は、RPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)やデジタルレイバー(仮想労働者)の領域で業界トップシェアを握る。RPAは金融や医療、製造業などさまざまな分野で利用され、市場が拡大している。3月に日本法人を設立し、9月に社長の役職を新設するなど国内市場開拓にも力を注ぐ。オートメーションエニウェア共同創業者のミヒール・シュクラ最高経営責任者(CEO)に戦略を聞いた。

 ―大企業や中堅企業をターゲットに事業を拡大しています。
 「米国や欧州、アジア太平洋、日本などすべての市場で事業を拡大している。大企業はプライベートクラウドで、中小企業はパブリッククラウドでの利用が多いが、どんな環境でも提供する用意がある」

―ボットストアというRPAロボットの部品をインターネットからダウンロードできる仕組みを作りました。
 「顧客はすでに他の企業などで利用している何百種類ものボットをダウンロードして使用できる。開発期間も限りなく短い。スマートフォンに『アプリケーションエコノミー(アプリを通じた新たなビジネス)』があるように、RPAには『ボットエコノミー』がある。いいモノには人が集まり、無限のアイデアが生まれる。どんな分野で自動化が可能か把握するための手助けになる。閉鎖されたシステムよりオープンなシステムが勝つ時代だ」

―日本市場をどう見ていますか。
 「急速に成長している市場の一つだ。高齢化対応やワークライフバランスの改善を目指しており、需要は他の国より強い。日本の製造業は品質や生産工程の改善を常に考えているため、自動化に関心をもってくれている。日本法人を開設したが、すでに数百社の顧客を得ることができた」

―海外はオフショア拠点をRPAに変えられますが、日本では個人の仕事が明確ではなく業務の棚卸しが必要です。
 「仕事のプロセスが定義付けられている財務や会計、人事から始めるのが適当だ。独自の人工知能(AI)ソリューションもあり、RPAからAIにデータを送るだけでなく、AIの分析によってRPAで非構造型のデータを収集できるようになる。コンピューターの前に座り働く人はデジタルの同僚を持てるようになる日が来る」

―日立ソリューションズなどパートナーとの連携は。
 「パートナーは非常に重要だ。RPAだけでないさまざま専門知識がある。我々のRPAのノウハウを合わせればさらに有益なものをユーザーに提供できる。連携は成功裏に進んでいる」
(聞き手=川口拓洋)

日刊工業新聞2018年9月17日

COMMENT

RPAの導入は労働力不足に悩む企業には欠かせない一つの手段となってきた。働き方改革の観点からも注目されている。今後は単純作業だけではなく、AIと組み合わせて非定型業務を自動化できる日も遠くない。課題は海外製のRPAツールをうまく日本企業に根付かせることができるかだ。それにはパートナーとの連携がカギとなる。 (日刊工業新聞社・川口拓洋)

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