投資額4割高くても3年程度で回収…エネ消費実質ゼロ“ZEB”はいかが
大和ハウスが提案加速
大和ハウス工業は商業施設の建物のエネルギー消費を実質ゼロにする「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」化の提案を加速する。子会社のロイヤルホームセンター(大阪市北区)で1年にわたり検証していたZEB化対応の大型店舗で、年間の1次エネルギー削減率120%以上の達成を確認した。同検証データをもとに、今後の商業施設などの設計施工向け提案ツールに活用する。
ZEB化の提案強化などで、商業施設など流通店舗事業部の2019年3月期の受注高は、前期比154億円増の4200億円を計画する。
ZEBを検証した店舗は、愛知県津島市にある「ロイヤルホームセンター津島店」。16年4月の開店時に太陽光発電やエネルギー管理システム、自然光や風を取り込んだ照明や空調負荷を減らす設備を導入した。
準備を整え、17年4月から3月まで1次エネルギーの高効率空調機や発光ダイオード(LED)照明、換気設備を対象に検証。年間電気代が約2400万円に対し、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の売電収入額が約4200万円となり、1800万円の収支プラスとなった。
津島店は延べ床面積約1万3600平方メートルと、ZEB化を実現する国内最大級の商業施設だ。これまでZEB化を達成する建物は同数千平方メートル程度が中心で、同1万平方メートル以上の商業施設では同店が初めてという。
ZEB採用時は通常、投資額が3、4割高くなる。津島店はランニングコスト削減により、2、3年で割高分を回収できる予定だ。大和ハウスグループのZEBを採用した建物の受注件数は業界トップ級で現在約100件以上の実績がある。
ZEB化の提案強化などで、商業施設など流通店舗事業部の2019年3月期の受注高は、前期比154億円増の4200億円を計画する。
ZEBを検証した店舗は、愛知県津島市にある「ロイヤルホームセンター津島店」。16年4月の開店時に太陽光発電やエネルギー管理システム、自然光や風を取り込んだ照明や空調負荷を減らす設備を導入した。
準備を整え、17年4月から3月まで1次エネルギーの高効率空調機や発光ダイオード(LED)照明、換気設備を対象に検証。年間電気代が約2400万円に対し、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の売電収入額が約4200万円となり、1800万円の収支プラスとなった。
津島店は延べ床面積約1万3600平方メートルと、ZEB化を実現する国内最大級の商業施設だ。これまでZEB化を達成する建物は同数千平方メートル程度が中心で、同1万平方メートル以上の商業施設では同店が初めてという。
ZEB採用時は通常、投資額が3、4割高くなる。津島店はランニングコスト削減により、2、3年で割高分を回収できる予定だ。大和ハウスグループのZEBを採用した建物の受注件数は業界トップ級で現在約100件以上の実績がある。
日刊工業新聞2018年9月12日