ビールの泡の色を数値化する新技術が明らかにした“鮮度と色の関係”

サッポロビールが開発、新商品に応用へ

 サッポロビールはビールの泡の色を測定、数値化する技術を開発した。泡は表面の凹凸や複雑な乱反射のため客観的な色の測定が難しかったが、特殊なカメラを用いて泡を安定した状態で撮影できる装置を開発した。この技術により鮮度の良いビールの泡がより白に近いことを明らかにした。今後、同社は白く美しい泡を実現するための品質管理や、泡の色調にこだわった新商品の開発に応用する計画だ。

 泡は粒径の違いや表面の凹凸による乱反射のほか、時間経過で消滅するため、色を客観的に測定することが困難だった。ビールは泡の品質や視覚がおいしさにも影響するため、サッポロビールは色の研究に取り組んだ。

 同社はパパラボ(浜松市中区)が持つ特殊フィルターにより、人間の眼で見たままの色を2次元測定する技術「2次元色彩計」に着目。また、さまざまなビールの泡を同じ条件で発生させ、安定した状態を保ち撮影する装置を開発し、2次元色彩計と組み合わせた。

 この技術を使い、サッポロは泡の色を保管時間の経過とともに検証。製造直後の新鮮なビールの方が、泡の色がより白いことが分かった。さらに時間経過に伴って白さが悪化し、保管温度が高いほど悪化が速まった。

 また、麦芽の種類によりビールの泡の色調が変化することも分かった。クリスタル麦芽と黒麦芽を比べた結果、同じ泡の白さでもクリスタル麦芽のビールの方が明度や彩度が高く鮮やかだった。

 サッポロは同技術を応用し、ビールの新たな管理手法につなげるほか、より白い泡のビールの開発や、ビール以外の発泡飲料の開発などにも応用していく方針だ。

日刊工業新聞2018年9月13日

葭本 隆太

葭本 隆太
09月13日
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ビールは泡の品質や視覚が美味しさに影響するというのはなんとなくイメージがわきます。その中で、白さが悪化するというのが視覚的にどうのように変化を感じるものなのか気になりました。

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