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馬券は手をかざして購入

富士通、静脈で本人認証する発売機を納入
馬券は手をかざして購入

手のひら静脈で本人認証するキャッシュレス発売機

 富士通は5日、富士通フロンテックと共同で、現金を使わず手のひらをかざすことで馬券(勝馬投票券)を購入できるキャッシュレス発売機を開発し、日本中央競馬会(JRA)に納入したと発表した。利用者はあらかじめ手のひら静脈の情報を登録し、入金が可能な会員専用の非接触型ICカード「JRA―UMACA(ウマカ)」とひもづける。これにより、キャッシュレス発売機に同カードをタッチし、手のひらをかざすことで本人確認が行える。

 JRAは22日から東京競馬場で運用を始める。その後、福島、中京、阪神など全国の競馬場や場外勝馬投票券発売所「ウインズ」へと順次サービスを拡大する予定。現金不要の馬券購入や高いセキュリティーを伴った払い戻しが可能となる。従来、競馬場やウインズでの馬券購入では馬券の紛失や、払い戻しによる硬貨が増えるといった課題があった。そのため、JRAではウマカに情報を持たせることでキャッシュレス発売機の導入を決定した。無記名で加入できるウマカの本人確認には高い認証精度が求められるため、偽造が困難な手のひら静脈認証が採用された。
日刊工業新聞2018年9月6日
葭本隆太
葭本隆太 Yoshimoto Ryuta デジタルメディア局DX編集部 ニュースイッチ編集長
今回は静脈認証で本人確認を行う形ですが、ニュースイッチでは過去に指をかざすだけで決済ができるシステムの開発(https://newswitch.jp/p/13573)なども紹介しています。

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