JR東が駅周辺ごと地方都市を活性化、自社用地で再開発

官民連携でコンパクトシティー構築

 JR東日本は管内の地方中核都市で、駅周辺の自社用地を活用した再開発プロジェクトを展開する。秋田で先行し、青森、盛岡、新潟、松本の各駅で構想する。地方は人口減少や中心市街地の空洞化といった課題を抱える。自治体や民間企業と連携して、駅周辺に各種施設を誘致し、駅を核としたコンパクトシティーを構築。交流拠点としての駅再生と地域活性化を狙う。

 JR東日本は、対象とする駅の周辺で開発用地を生み出し、商業やオフィス、住居、医療・福祉、文化・スポーツなどの各種施設を誘致。交通や誘致施設間で連携を図り、駅や駅周辺の機能を高める。

 従来の駅前再開発は地権者や自治体が組合を構成し、土地区画整理事業として行う案件が多い。JR東は地方でも駅ビルの改築に取り組んできたが、自社用地を活用して他の事業者を誘致するような自社主導の再開発には踏み込まなかった。

 東北や信越の主要駅周辺には旧国鉄の名残で、当時の鉄道管理局を受け継いだ関連施設が立地する。駅構内には、かつて車両基地や機関車の転車台、鉄道貨物の荷さばき場として使っていた広大な遊休地がある。

 第1弾として秋田駅では、支社を移転させた跡地の駅前空間に地元放送局を誘致。他の用地には学生寮やスポーツ施設、医療・福祉施設なども計画し、官民連携で多世代交流拠点形成と、にぎわい創出を目指している。

 JR東は長期経営ビジョンで「地方を豊かに」を掲げており、地方中核都市の駅周辺再開発は、その一環。ゆくゆくは構築したコンパクトシティーで「スイカを共通基盤化し、地方での生活サービスと連携する」(深沢祐二社長)構想も抱く。

日刊工業新聞2018年9月5日

葭本 隆太

葭本 隆太
09月05日
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地方都市でも主要駅の駅周辺の土地はかなり活用価値が高いのではないかと思います。JRの取り組みが地方都市の活性化につながることを期待します。

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