きめ細かなカニ配送を支える2倍速ピッキング

鳥取・さんれいフーズ

 カニを中心とした自社製品の製造販売と、山陰地方での業務用食品卸売りを2本柱とする、さんれいフーズ(鳥取県米子市、並河(なびか)勉会長兼社長、0859・33・6165)。卸売事業では生鮮品以外のほとんどの食材を取り扱っており、扱う種類は約2万6000点にのぼる。1個、2個という細かい注文にも応じる“ご用聞き営業”で、飲食店やホテルなど山陰の外食・中食産業の9割以上と取引があるという。

 そんな同社が卸売部門の配送拠点で採用したのが、ピッキングの指示や入力を音声で行うシステムだ。従業員はヘッドセットを装着し、次にピッキングする商品の位置や個数などはシステムから音声で指示される。実際の在庫と指示の内容に間違いがあった場合の在庫データの訂正も、現場から音声で行える。米ヴォコレクト製のシステムを採用した。

 実際の作業を見ると、とにかく速い。手元の書類やハンディーターミナルを確認することなく、システムと言葉をやりとりしながら、次々にピッキングしていく。「冷凍庫のような暗いところでも紙を見なくて済むのがありがたい。ピッキング作業は大体2倍くらい速くなった」(営業部松江支店の門脇哲平氏)。

 畠山広幸常務は「業務用食品は包装が地味なため、間違いが起きやすかった」と話す。新システムは2、3日で操作方法を覚えられ、新人でもピッキング間違いを減らせる。

 また、先に仕入れた商品から先に出荷する先入れ先出しを徹底するためには、製品を置く棚の位置を決めない「フリーロケーション」の方がいい。このシステムで、フリーロケーションを徹底できるようになったという。

ヘッドセットを通じ、次のピッキングの指示が音声で来る(松江支店)

日刊工業新聞2018年8月22日

清水 信彦

清水 信彦
08月22日
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松江支店を皮切りに、これまで兵庫県豊岡市や岡山県勝央町、島根県出雲市の各営業所で導入。19年度からは米子支店(鳥取県米子市)や、拡張移転した鳥取支店(鳥取市)でも導入する。大口顧客向けによく出る品を固めて在庫するなど、さらに進化させる計画だ。

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