「プリンター市場は競合が撤退しても、事業を続ける」(ブラザー工業新社長)

佐々木一郎新社長に聞く

《ブラザー工業初のレーザープリンターを開発した技術者。1987年の発売後、同社の代表製品に成長した》

「米ヒューレット・パッカード(HP)など競合が投入するのを見て、一日も早く開発しないと大変なことになると社内で訴えた。上司には必要性を理解してもらえず、反対された。何度も訴え、予算は少ないが認めてもらえた。当時パソコンは貴重で、社内で他のプロジェクトが使用しない休日に使って開発した」

《19年度からの新中期戦略に盛り込みたいメッセージがある》

「当社は大きな会社になってしまった。中小企業のようにビジネスを回したい。役割分担は当然あるが、少人数のチームが意見交換できるようにしたい。街の菓子店が客の反応を受けて商品を変えるようなスピード感を出したい」

《主力のプリンティング&ソリューションズ事業はペーパーレス化で成長が難しい》

「プリンターの市場が縮小するのは間違いないが、しつこくこだわる。ローコストオペレーションを心がけ、競合が撤退しても、事業を続ける」

《力を注ぐ産業用印刷分野は英国子会社ドミノとのシナジー発揮を目指す》

「ドミノとの共同開発製品を19年に発売する。飲料品や食品に賞味期限を印字するドミノの製品に、当社の高速印刷やソフトウエアなどのノウハウを盛り込む。産業用印刷はドミノを中心に伸ばす」

【略歴】ささき・いちろう 83年(昭58)名大院工学研究科修士修了、同年ブラザー工業入社。09年執行役員、13年常務執行役員、14年取締役常務執行役員、17年同専務執行役員。愛知県出身、61歳。6月26日就任。

日刊工業新聞2018年8月8日

日刊工業新聞 記者

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