受精卵を3Dで可視化、不妊治療に活用へ

SCREENホールディングスが開発開始

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光干渉式断層撮像システム「3Dセルイメージャーエスティア」
 SCREENホールディングスは、生殖補助医療(体外受精などの不妊治療)での活用を想定したイメージングシステムの研究開発を始めた。同社の装置を用いて鳥取大学と共同研究を進め、このほど成功したマウス受精卵の3次元可視化技術をベースにする。今後の開発スケジュールなどは非公表。

 同医療で移植に使う受精卵の選択は着床までの成功率を上げる重要な要素だが、医師や培養士の経験、知見に頼っている。培養中の胚観察に使う光学顕微鏡で受精卵の形状は捉えられず、3次元構造の把握に限界があった。

 研究に用いる装置は光干渉式断層撮像システム「3Dセルイメージャーエスティア」。前処理なし、非侵襲で、試験管内に作った臓器の空洞、間隙(かんげき)など内部構造を可視化する。

 鳥取大とはマウス受精卵を24時間ごとに撮像し、初期胚の割球様子、胚細胞の空洞などを3次元構造で観察できた。撮像した受精卵の安全も確認。着床率や出産率の低下は認められなかったという。

日刊工業新聞2018年8月2日

COMMENT

梶原洵子
編集局第二産業部
記者

鳥取大学の大林徹也准教授によると、「これまで受精胚の内部構造の3次元観察を行うためには、蛍光ラベル標識やレーザー顕微鏡が使用されてきました。現在、開発を進めている3次元画像解析システムを活用することで、受精胚の内部構造変化やその品質を定量的・客観的にAI評価することが期待できます」とのことです。

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