ビール各社の活路は“ストロング系”缶チューハイ

新商品投入、販売目標上振れも

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サッポロが新たに投入する缶チューハイ「99.99」と高島社長
 缶チューハイ市場が活況だ。1―6月の販売動向で、減少傾向のビール類に対し、前年同月比で10%ほどの増加を確保できたもよう。これを踏まえ、ビール大手は缶チューハイ事業を強化する。サッポロビールは18日、缶チューハイの新商品「サッポロチューハイ99・99(フォーナイン)」を8月28日に発売すると発表。キリンビールは同日、缶チューハイ「キリン・ザ・ストロング」の年間販売目標を約2割増の700万ケースに上方修正した。

 缶チューハイ市場は17年まで9年連続で前年比増を続けており、18年も8%前後の増加が見込まれている。中でもアルコール分7%超の「ストロング系」の構成比も年々増加し、1―6月の販売のうち6割に達する勢いとみられる。各社ともストロング系をターゲットに強化する戦略だ。

 サッポロが新たに投入するアルコール分9%の缶チューハイ「99・99」は99・99%の高純度ウオッカを使用した「飲み飽きない美味しさ」を強調した。ドライとレモンの2種類で年間200万ケース(250ミリリットルで24本換算)を目指す。価格は350ミリリットル缶で141円(消費税抜き)。高島英也社長は「この本格缶チューハイでアクセルを目いっぱい踏み込んで展開したい」と意気込みを語った。

 キリンはストロング系缶チューハイ「キリン・ザ・ストロング」を4月に発売し、約3カ月で年間目標の約6割に当たる350万ケースを販売した。これを踏まえ、年間目標を当初の600万ケースから700万ケースに引き上げた。主力ブランド「氷結」を補完しながら、ストロング系で底上げを狙う。

 また、サントリースピリッツはストロング系缶チューハイ「マイナス196℃ストロングゼロ」で、夏季限定の「ドライ・ザ・シャープ」を追加した。既存の「ドライ」よりもキレ味を高め爽快感を強調したという。18年にストロングゼロ全体で前年比11%増の3930万ケースの販売を目指す。

日刊工業新聞2018年7月19日

COMMENT

ビール類市場は減少傾向が止まらず、1―6月の販売でも6年連続のマイナスで過去最低を更新した。これに対して割安感の高い缶チューハイやハイボールなどへの流出が続いている。業界各社はこの傾向は当面変わらないとみており、今後も缶チューハイ市場の好調さが続く見通しだ。 (日刊工業新聞社・井上雅太郎)

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