三菱重工、民間機事業の再編検討。機体製造・MRJ統合へ

 三菱重工業が民間航空機関連の事業再編を検討していることが明らかになった。国産初ジェット旅客機「MRJ」事業と米ボーイング向けを中心とする機体製造事業を統合する方向だ。三菱重工は2018年度内に債務の株式化により三菱航空機(愛知県豊山町、水谷久和社長)の債務超過を解消した上で、持続成長を続ける事業運営体制を構築する見通しだ。競争環境の変化やMRJの量産を控える中、規模拡大により民間機事業のリスク軽減や生産性向上につなげる。

 三菱重工の民間航空機事業の売上高は2000億―3000億円規模とみられ、ボーイングなどの機体の一部製造を担う。これとは別に子会社の三菱航空機が「MRJ」を手がける。一体運営により、共通業務の合理化や需要変動への対応力を高める。

 現状、機体製造事業は新型機への切り替えに伴う端境期で生産機数が減少し、収益の踊り場。21年までに同事業にかかわる2000人以上を配置転換するなど固定費圧縮を急ぐ一方で、自動化による生産性向上を進める。

 三菱航空機は「MRJ」の度重なる納入延期で開発費用が当初想定の約3倍の累計6000億円に膨らみ、18年3月末の債務超過額は約1100億円。20年半ばの初号機納入に向け正念場を迎える。

日刊工業新聞2018年7月10日

日刊工業新聞 記者

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07月10日
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三菱重工は三菱航空機の債務超過を解消し、型式証明取得後に三菱航空機のステークホルダーと「MRJ」の持続成長に向けた体制変更協議を本格化する見込み。事業再編の詳細は検討中だが「同じ民間旅客機であり相乗効果は大きい」(首脳)。機体製造事業を分社する可能性もある。
(日刊工業新聞・鈴木真央)

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