月桂冠が清酒製造にAI導入へ

30年の蓄積データ活用

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月桂冠公式ページより
 月桂冠(京都市伏見区、大倉治彦社長、075・623・2001)は、5年後をめどに清酒の製造に人工知能(AI)を活用する。約30年蓄積してきた発酵過程の記録などをビッグデータ(大量データ)として利用。AIに機械学習させて導いた製法を基に技術者が工夫し、生産効率化や新製品開発につなげる。投資額は数億円規模を見込む。

 ITサービス企業と効果的なAI活用方法を詰めている。全製造工程制御するのではなく、各工程ごとにAIを導入する方針だ。

 清酒の生産は年ごとの環境や発酵を担う酵母、米などの性質が異なり、原材料の投入方法などで技術者の技量が重要。過去の記録と照合したAIが発酵経過を観測し、工程で問題が予測される場合に警告を発するといった使い方を想定する。

 同社は1989年に清酒醸造をコンピューター制御する技術を開発。80年代から発酵プロセスなどの製造記録をデジタル化・データベース化してきた。

日刊工業新聞2018年6月29日

COMMENT

葭本隆太
デジタルメディア局
ニュースイッチ編集長

月桂冠の創業は1637年(寛永14年)。同社のホームページによると、1910年に徳利にお猪口を付けた「コップ付き小びん」が駅売りの酒として採用され、月桂冠が広く知られるきっかけになったそうです。古くから続く企業の仕事とAIが組み合わさることでどんな効果を生み出すでしょうか。

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