夜間でも250メートル先の落下物を検知する長距離画像センサー

パナソニックが開発、車載や工場監視などの用途を見込む

 パナソニックは、人や物が見えにくい夜間でも約250メートル先の落下物などを検知できる長距離画像センサーを開発した。車載や工場監視などの用途を見込む。TOFと呼ばれる、照射した赤外線の反射時間で距離を測定する方式を採用。これにセンサーが受けた少ない光を約1万倍に増幅できる、特殊な画素を組み合わせ解像度を高めた。2021年度までに提案を始める。

 パナソニックが開発した長距離画像センサーは、センサーが赤外線の光(光子)を取り入れる部分にアバランシェフォトダイオード(APD)と呼ばれる特殊な画素を採用した。光子を1万倍以上の電子に増幅し、感度を高められる。デジタルカメラなどに使われる画像センサーは、一般的に一つの光子を一つの電子に変換するため、暗い環境での利用に課題があった。

 さらに、画素のサイズを従来比4分の1程度に小型化。25万画素に集積し解像度を高めた。周囲の回路部分を含めたチップサイズは、従来比2分の1以下に小さくでき、カメラに搭載しやすい。

 距離を測定するTOF方式センサーは赤外線を照射し、反射して戻ってくる光がセンサーに到達するまでの時間から距離を割り出す。新技術は赤外線を複数回照射することで、光が弱まる長距離でも画像化できる。

 車載用センサーは、夜間に使用できるTOF方式のLiDAR(ライダー)の採用が進むが、高解像度化に限界がある。ステレオカメラは解像度は高いが長距離に向かない。ライダーもAPD画素を採用しているが、画素の小型化が困難で集積できなかった。

日刊工業新聞2018年6月19日

明 豊

明 豊
06月20日
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新技術は、ステレオカメラと解像度が同程度、長距離の測定はライダーと同程度という。

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