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3兆円「中古車」市場、人気は軽からミニバンの理由

高機能で高性能なモデルの流通量が増える
3兆円「中古車」市場、人気は軽からミニバンの理由

中古車市場で常に人気上位の「セレナ」(日産自動車公式サイトより)

 リクルートマーケティングパートナーズ(東京都品川区)は、中古車購入実態調査結果をまとめた。それによると、2017年の中古車の購入にかけられた費用総額は前年比6・5%増の3兆275億円で、2年連続プラスとなった。延べ購入台数は同3・3%増の250万3000台。

 近年、高機能で高性能なモデルが中古車市場でも流通量が増えている。このため、新車時の価格と比べると比較的にリーズナブルな価格差で購入できる。こうした背景から、リクルートマーケティングでは、市場は拡大していると予測する。

 直近で購入した中古車のボディータイプは、最も多いのが「軽自動車」で37・8%だったが、15年比6・1ポイント減、前年比4・2ポイント減と減少している。

 これに続く「ミニバン」は15・7%で、15年比2・1ポイント増、前年比0・4ポイント増と増加傾向にある。従来の家族を持つ層だけでなく、会社役員や芸能人、政治家などの送迎にも利用されるようになり、堅調に増加していると見込む。

 直近で購入した中古車の購入先の1位は、34・2%で「中古車専業店」。

 また、中古車のイメージでは、ネガティブなイメージを持つ人が減少している傾向がうかがえる。例えば、「中古車は新車よりもメンテナンス代などがかかりそう」が、15年調査時に50・2%で、17年には47%と3・2ポイント減少している。
日刊工業新聞2018年5月18日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
中古車市場は新車販売の回復に伴って下取り車両が増え、市場が拡大している。自動車メーカーも子会社を通じて中古車オークションを運営し、事業を拡大している。トヨタ自動車は17年の成約台数が前年比12・7%増の62万台(成約率は76・5%)、ホンダは同3・7%増の18万6000台(成約率は91・4%)、日産自動車も会場数を増やしている。

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