「平成」残り1年、新元号を社名にする企業の傾向

幕開けに集中。心機一転に図る変更も

 来年5月1日、新しい元号に変わる。「平成」という時代も残り1年となった。東京商工リサーチが面白い調査をまとめている。社名に「平成」を冠した企業が全国にどのくらいあるのか、というもの。

 今年の3月時点で1270社。同社が保有する企業データベース登録企業数317万社の0・04%。半数の653社が1989年(平元)から97年(平9)までの設立で、“平成”の幕開け直後に集中しているという。

 1270社の設立年別をみると、98年(平10)―2007年(平19)設立が216社と全体の17・0%を占める。08年(平20)以降は160社(同12・6%)と、時間の経過とともに「平成」企業の設立は減っている。

 会社設立が昭和以前の「平成」企業は143社(同11・2%)あった。元号が平成に変わり、社名を「平成」を冠するものに変えたケースだ。新たな時代の幕開けの流れに乗り、心機一転を込めて社名変更した企業もあったという。

 産業別ではサービス業他が372社(同29・2%)、建設業が334社(同26・3%)と、この2産業で半数以上を占めた。業種別では建設関連、医療、社会福祉・介護事業者が多く、地方の基幹産業や少子高齢化など時代のキーワードに関わる企業が上位を占めた。

 「平成」企業の売上高トップは岐阜県内最大手のパチンコチェーンである平成観光(岐阜県多治見市)の1163億円。同社の設立は平成が始まった89年1月8日の翌日である1月9日だった。2位は北関東を地盤にパチンコ店を展開する平成興業(茨城県ひたちなか市)の532億円。

 明治以降の元号を社名に含む企業は5109社。うち、昭和が2640社とほぼ半数を占める。明治は764社、大正は435社だった。

 注目される新元号の公表はいつか。改元は、元号を使用している官公庁などのコンピューターシステム改修などが必要となり、政府は国民生活への影響に配慮して、事前公表する方針だ。

 天皇陛下の在位30年記念式典が19年2月24日に開かれることから、新元号公表はそれ以降となる見通しだ。安倍晋三首相は新元号について「広く国民に受け入れられ、日本人の生活の中に深く根ざすものとしていきたい」としている。

 果たして新元号を社名に冠する企業はどのくらい生まれるだろうか。
                    


日刊工業新聞2018年3月8日の記事に加筆・修正

明 豊

明 豊
04月30日
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東京五輪を控え、インバウンド需要も引き続き見込まれる。BツーB企業もグローバル展開が課題。英語表記にした時のイメージや発音もポイント。「平成」ほど変更企業は多くないのではないか。

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