腰部負荷低減ロボ「ハル」が住宅部材製造拠点にやってきた!

大和ハウス工業が全国9工場に導入

 大和ハウス工業は、同社が出資するサイバーダインのロボットスーツ「HAL(ハル)腰タイプ作業支援用」を全国9工場(計30台)に導入した。ハルは世界で初めて腰部の負担低減が科学的に証明されたロボットスーツだ。空港や建設、物流業界でハルの実証が進む中、大規模生産現場でハルを本格導入するのは全国で初めてという。ハル導入が生産現場で作業員の負荷を低減する先進事例になるのか、注目される。

 「現場作業員の平均年齢は40歳を超え、人材も集まりにくくなっている。きつい勤務のイメージを少しでも拭い去り、環境改善につなげたい」。ハルを4台導入した大和ハウス奈良工場(奈良市)の尾崎学工場長の期待は大きい。

 同社がハルを導入する9工場は住宅・建築用部材の国内製造拠点だ。同部材の集積やピッキング、梁(はり)の加工作業で、部材を床から持ち上げる時などにハルは有効活用できるという。河村太郎執行役員生産部長は「各工場でハルの運用定着と評価方法を確立し、作業環境を改善したい」と強調する。

 今後は施工現場でハルの利用も検討する。労働環境を一層改善するため、IoT(モノのインターネット)やロボットなど作業負荷を低減する新技術の導入も促進する考えだ。

 ハルの作業現場における活用は、空港でも始まっている。東京空港交通(東京都中央区)が羽田空港リムジンバス乗降場の現場スタッフ用に導入。バス荷物の出し入れの作業負担軽減に役立てている。

 建設や物流関連などを筆頭に多くの業界では、現場作業者の高齢化や人材不足などで深刻な問題を抱える。また建設業の疾病では腰痛が一番多く、約3割を占めるという。
(文・香西貴之)

日刊工業新聞2018年4月11日

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
04月12日
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 ハルの導入は、多くの現場でこれまでの重作業が楽になるという側面が大きい。一方、導入時のコスト面の課題や、使いこなすための教育も欠かせない。今後、生産現場への導入実績が増えるかは未知数だが、現場を変える可能性があることは確かなようだ。
(日刊工業新聞社大阪支社・香西貴之)

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