独ダイムラーが「スマートヘッドライト」開発、周囲の状況を路面に高精細表示

高級車「マイバッハ」に搭載

 夜間に車で走行中、周辺の状況を高精細(HD)画像で前方の路面に投射してドライバーに知らせる――。そんな「スマートヘッドライト」を独ダイムラーが開発し、8日開幕のジュネーブ国際自動車ショーに出展する。同社の5日の発表によれば、「デジタルライト」と名付けたこのヘッドライトは、高級車「メルセデス・ベンツ・マイバッハSクラス」の一部車両に搭載され、18年前半に出荷開始の予定。

 デジタルライト1個で100万画素以上とHD並みの解像度を持ち、左右のヘッドライトに組み込まれた形で車1台当たり計2個搭載。それぞれのデジタルライトが100万個以上の微小な反射体を備える。ナビゲーションシステムのデジタル地図や、車載カメラおよびセンサーシステムと連動し、コンピューターで反射体を制御しながら、周囲や車の状況を知らせるシンボルや数字を表示する。

 例えば、走行中の道路の先に道路工事現場があれば工事中のシンボルマークが路上に表示され、前方を走行している車があればそこまでの距離や、時速30キロメートル以上で走行中に前方の車に近づきすぎると衝突の警告サインを出す。

 また、走行速度が設定値をオーバーしている場合には速度計のマークを、反対車線に入った場合には正常な車線に戻るようその方向に矢印を出し、5度C以下になると雪の結晶のマークでスリップ注意を促したりする。

 さらに、工事中で幅が狭くなっている道路では障害物にぶつからず安全に通れるように、ガイド役となる2本の平行ラインを路面に投射する機能も。

 対向車や歩行者もカメラなどで検出し、歩行者のいる方向を矢印で示したり、対向車や歩行者がまぶしく感じないよう、光を自動調整したりするという。

2018年3月7日付日刊工業新聞電子版
ダイムラーの発表

藤元 正

藤元 正
03月07日
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このデジタルライトの発想は非常に面白いが、ヘッドライトだけに機能を十分に発揮するのは夜の運転。これ以外にフロントウィンドウ部分に情報をAR(拡張現実)的に表示する手法なども出てきている。運転中にナビの画面を見続けるのは危険なので、クルマのスマート化に合わせた新しい情報提示手段が開発されるのはうれしい。

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