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デジタル印刷「東海道五十三次」、原寸大の巻物を自宅で鑑賞しませんか?

トッパン・フォームズが発売
デジタル印刷「東海道五十三次」、原寸大の巻物を自宅で鑑賞しませんか?

東海道五十三次を原寸大で複製した巻物

 名画“東海道五十三次”が自宅で鑑賞可能に―。トッパン・フォームズは、東海道五十三次の絵を原寸大で複製した巻物「保永堂版 東海道五十三次絵巻」を発売した。幕末に人気を博した浮世絵師・歌川広重が描いた作品で、原寸大での複製は原則認められていないものの、巻物にすることで製品化を実現した。消費税抜きの価格は36万円。

 東海道五十三次絵巻は、東京・日本橋−京都三条大橋間の53カ所の宿駅に、出発地と終着地を加えた55点が描かれている。

 印刷には、色あせにくいトナーなどデジタル印刷技術を使用。ボストン美術館(米国マサチューセッツ州)に所蔵されている「東海道五十三次」を、原寸大で復刻した。本物と見分けるのが難しいほど精細という。

 また、色むらを抑えるためロール紙に印刷した。1枚ずつ印刷した絵を貼り合わせた場合、色味にバラつきが出る恐れがあった。

 同絵巻は上下巻セットで、寸法は上巻が長さ1250センチ×幅33センチメートル。下巻は長さ1150センチ×幅33センチメートル。
日刊工業新聞2018年3月7日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
国際浮世絵学会の小林忠会長は「東海道五十三次を1枚ずつ見るのは時間がかかる。巻物にすることで、旅をしているように見られる」という。

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