Zシリーズ系譜のデザインに大反響、「すごみ」が増したkawasaki
バイクが持つ威圧感を表現
モデルによってさまざまな表情を持つバイク。川崎重工業の製品も、先人たちに敬意を表したクラシカルなモデル、先進性を前面に押し出したアグレッシブなモデルなど、製品戦略によってデザインを巧みに使い分けている。福本圭志モーターサイクル&エンジンカンパニー技術本部デザイン部部長に、デザインのコンセプトや今後の方針を聞いた。
―往年の名車「Z1」をモチーフにした「Z900RS」は、デザイン面でも反響が大きいようです。
「いつの時代になっても色あせないという意味を込めた『ヘリテージ』をコンセプトにした。目の肥えたライダーに『これは違う』などと、1点でも思わせてはいけない。ヘリテージを、最新技術で具現化したらどうなるかにこだわった」
―デザインでこだわった点は。
「ネイキッドモデルの顔はやはり燃料タンクだ。Zはいわゆる『火の玉タンク』(火の玉を模した塗装)がトレードマーク。これを今の技術でどれだけ美しく仕上げられるかが、ポイントだった。火の玉カラーは塗装ではなく、デカールによる転写を採用。生産技術部門の協力を得て、表面の凹凸を減らすなど完成度を高めた」
―デザイン面での“カワサキ”らしさをどう考えますか。
「最近ではZシリーズのキーワードにしている『すごみ』だ。当社最高峰のスポーツモデル『ニンジャH2』では、カラーを黒地にライムグリーンで統一している。差別化という意味では、バイクが持つ威圧感を表現した。嫌われても良いから、一部の熱烈なファンに対して提供できたらと考えている」
―今後のデザインの方向性は。
「これからはバイクも電動化が進む。こうなるとデザインの役割が、差別化を図る上でさらに重要になる。機能性を重視した差別化も必要になるし、既成概念が変わる乗り物になるので、よりチャレンジが求められる。将来モビリティーの在り方は何かと、自問自答している」
(聞き手=長塚崇寛)
―往年の名車「Z1」をモチーフにした「Z900RS」は、デザイン面でも反響が大きいようです。
「いつの時代になっても色あせないという意味を込めた『ヘリテージ』をコンセプトにした。目の肥えたライダーに『これは違う』などと、1点でも思わせてはいけない。ヘリテージを、最新技術で具現化したらどうなるかにこだわった」
―デザインでこだわった点は。
「ネイキッドモデルの顔はやはり燃料タンクだ。Zはいわゆる『火の玉タンク』(火の玉を模した塗装)がトレードマーク。これを今の技術でどれだけ美しく仕上げられるかが、ポイントだった。火の玉カラーは塗装ではなく、デカールによる転写を採用。生産技術部門の協力を得て、表面の凹凸を減らすなど完成度を高めた」
―デザイン面での“カワサキ”らしさをどう考えますか。
「最近ではZシリーズのキーワードにしている『すごみ』だ。当社最高峰のスポーツモデル『ニンジャH2』では、カラーを黒地にライムグリーンで統一している。差別化という意味では、バイクが持つ威圧感を表現した。嫌われても良いから、一部の熱烈なファンに対して提供できたらと考えている」
―今後のデザインの方向性は。
「これからはバイクも電動化が進む。こうなるとデザインの役割が、差別化を図る上でさらに重要になる。機能性を重視した差別化も必要になるし、既成概念が変わる乗り物になるので、よりチャレンジが求められる。将来モビリティーの在り方は何かと、自問自答している」
(聞き手=長塚崇寛)
日刊工業新聞2018年2月20日