世界を目指すオンデーズ、外国人採用は一人の留学生から始まった

自らの経験を生かし、採用プロセスの不透明さを解消

 眼鏡のSPA(製造小売業)として、日本発のファストファッションブランドを目指すオンデーズ(東京都品川区)は、5年ほど前から外国人留学生の採用をスタート。しかし採用を本格化したのは2014年に陳秋霞さんが中途入社で人事部に加わってからだ。自身も留学生だった陳さんは、自らの経験も生かして留学生採用の基盤作りを進めた。

 留学生にとって日本での就職活動のネックとなるのは、採用プロセスの不透明さ。何度も面接があり、内定が出るまで1カ月間、2カ月間と時間ばかりがかかるのは、外国人には理解できないという。

 そこで同社では書類選考の合格から最終面接の結果を出すまでの期間を2週間で終えるようにした。プロセスも書類選考、1次面接、最終面接とシンプル化。これは日本人、外国人を問わず適用している。

 加えて国の機関である外国人雇用サービスセンターにアプローチした。陳さんによると同センターを失業者に対する就職案内と見る向きが日本企業側では根強いという。

 しかし留学生側からは国の機関であるという信頼感から同センターを頼ることが多く、採用情報を知る有力なルートになっている。企業にとっても、日本で就職を考えている留学生の情報を得ることができる。

 同社の外国人正社員は現在56人。2018年4月は20人弱の入社を予定している。最近では新卒採用の4割程度を外国人が占める。国籍は中国が一番多いが、韓国や台湾、ネパール、ベトナム、チュニジア、フランス、スイス、イタリア、タイとさまざま。

 入社試験は国籍不問で、選考条件は日本人と同じ。入社後の待遇も同じだ。年に2回の人事査定で能力に見合ったポジションを得るチャンスがあるため、入社1年でも差が付く。そんな実力主義が、外国人の採用にはプラスに働いているようだ。

 日本企業で外国人留学生を積極的に採用しているところはまだまだ少ない。ただ今後は日本人、外国人にかかわらず優秀な人材を獲得しようという流れは加速するだろう。

 そうすると人材獲得競争は激しくならざるを得ない。眼鏡のファストファッションとして世界トップを目指す同社では、今後も優秀な学生の獲得は欠かせない。そのため「いろいろな採用ルートを考えていきたい」と陳さんは話す。
陳さんが留学生として就活した自らの経験を生かし、採用の仕組みを変えてきた。

明 豊

明 豊
02月13日
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外国人の採用を進めるべきは、会社で最も保守的で力を持つ人事部門だと思う。しかも権限を持つポジションで。

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