【今週のリケジョ小町】あらゆる機器をコネクターでつなぐ

日本航空電子工業 出村裕子さん

 あらゆる機器をコネクターでつなぐ−。日本航空電子工業の出村裕子さん(24)は第5世代通信(5G)基地局のアンテナや高解像度「4K」放送対応モニターに使うコネクターの設計・評価に携わる。「学生時代から形があるモノづくりの仕事がしたかった」と、製品に情熱を注ぐ。

設計段階から実物をイメージできるかが重要


 コネクターは高周波化しており、周波数が高い製品の設計は想定通りの特性を出すのが難しいです。先輩のアドバイスを受けながら製品設計や解析シミュレーションの精度を高めています。想像力を働かせ設計段階から実物をイメージできるかが重要で、製品が出来上がる製造現場にも足を運び、勉強しています。

 父が理系で現在もモノづくりの仕事をしている影響か、私も昔からモノづくりが好き。高校生の文理選択の時から製造業への就職を決めていました。就職活動は設計職種に絞り、コネクターの魅力にひかれて当社を受験。今では作ったコネクターでスマートフォンやゲームのほか、あらゆる機器・製品を“つなぐ”ことができる仕事に誇りを持っています。

 早稲田大学基幹理工学部機械科学・航空学科で金属材料の腐食・防食を研究しました。電気防食された海洋鋼構造物の表面にできる皮膜の性質や、その皮膜が電気防食に与える影響を分析します。大学時代の研究が今の仕事で直接的に生きることはまだありませんが、論理的な思考は培われたと感じています。

 数字が飛び交い、男性が多い職場にも抵抗感はありません。ただ、女性の働き方という点では将来の後輩社員のためにも育児休業や時短勤務などを利用できる環境や姿を示していければと考えています。

 休日はもっぱら家にこもり、テレビを見たりしてゆっくり過ごします。世界遺産の作製キットに4時間近くも没頭したこともあります。
(文=渡辺光太、写真=北山哲也)

日刊工業新聞2018年2月12日

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
02月12日
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「現在の事業環境は悪くない」と話す日本航空電子工業の小野原社長。スマートフォンや自動車の市場で、コネクターなど自社製品の需要が旺盛だ。一方で自動運転や4K対応放送など新しい技術が進展し、ニーズも変革している。今の環境に満足せず「常にキャッチアップしていく必要がある」と攻め手を緩めない。引き続き電子部品の新製品を積極的に投入する。開発を強化、需要の変化に即応するための体制作りに余念がない。
(日刊工業新聞第一産業部・渡辺光太)

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