【今週のリケジョ小町】薬の種を探し育てる
第一三共株式会社 藤本 泉さん
**眼科領域の薬の種探索研究
「自分の考えた創薬テーマを、薬にして世に出したい」。第一三共の藤本泉さん(31)は、同社の品川研究開発センター(東京都品川区)で眼科領域の薬の種を探し育てる探索研究に携わる。新薬開発の成功率は約3万分の1とされ、せっかく見つけた薬の種も有効性や安全性などの問題で開発中止に追い込まれることが珍しくない。だが「私は大学院時代、芽が出なくてすごく苦労しました。でも、そのおかげで今があります。へこたれません」。強い意志で挑戦を続ける。
「高校時代は文系で、高1の化学の試験で赤点ぎりぎりだったくらいです。でも生物に興味があり、大学は理系を選択。大阪大学大学院理学研究科の生物科学専攻博士後期課程を修了しました」
「大学院で取り組んだのは、神経細胞に関する研究。祖母が認知症になってしまい、脳に関心を持ったのがきっかけです。基礎研究よりも薬に携わりたいと思い、就職先は製薬業界を志望しました。今の仕事は眼科の薬の探索ですが、目は脳の一部なので専門性が生かせます」
「一から薬をつくることは一人ではできないので、尊敬できる人が集まる会社に行きたかった。この点、第一三共は群を抜いて良かったです。私みたいな下っ端の意見でも、理論が通っていれば取り合ってもらえる。全力でぶつかれば全力で返ってくるところにやりがいを感じます」
「目標は、自分の考えたテーマが薬の開発プロジェクトとして始まること。創薬研究は仮説を立てて検証、この繰り返しです。大学院時代、仮説を組み立てて実験しダメだったことが何度も起きました。そのおかげで今があります。後輩には他人と比べるのではなく、苦労も糧にして頑張ってほしいと伝えたいですね」
「来年には結婚する予定です。子どもができても、仕事はぜひ続けたい。会社の中には保育所があるので、続けられると思います」
「自分の考えた創薬テーマを、薬にして世に出したい」。第一三共の藤本泉さん(31)は、同社の品川研究開発センター(東京都品川区)で眼科領域の薬の種を探し育てる探索研究に携わる。新薬開発の成功率は約3万分の1とされ、せっかく見つけた薬の種も有効性や安全性などの問題で開発中止に追い込まれることが珍しくない。だが「私は大学院時代、芽が出なくてすごく苦労しました。でも、そのおかげで今があります。へこたれません」。強い意志で挑戦を続ける。
祖母の認知症で脳に関心
「高校時代は文系で、高1の化学の試験で赤点ぎりぎりだったくらいです。でも生物に興味があり、大学は理系を選択。大阪大学大学院理学研究科の生物科学専攻博士後期課程を修了しました」
「大学院で取り組んだのは、神経細胞に関する研究。祖母が認知症になってしまい、脳に関心を持ったのがきっかけです。基礎研究よりも薬に携わりたいと思い、就職先は製薬業界を志望しました。今の仕事は眼科の薬の探索ですが、目は脳の一部なので専門性が生かせます」
全力でぶつかれば全力で返ってくる
「一から薬をつくることは一人ではできないので、尊敬できる人が集まる会社に行きたかった。この点、第一三共は群を抜いて良かったです。私みたいな下っ端の意見でも、理論が通っていれば取り合ってもらえる。全力でぶつかれば全力で返ってくるところにやりがいを感じます」
「目標は、自分の考えたテーマが薬の開発プロジェクトとして始まること。創薬研究は仮説を立てて検証、この繰り返しです。大学院時代、仮説を組み立てて実験しダメだったことが何度も起きました。そのおかげで今があります。後輩には他人と比べるのではなく、苦労も糧にして頑張ってほしいと伝えたいですね」
「来年には結婚する予定です。子どもができても、仕事はぜひ続けたい。会社の中には保育所があるので、続けられると思います」
日刊工業新聞2017年12月18日