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日本の航空機サプライヤー「900社」、丸ごと検索!

経産省がDB構築、クラスター間の連携強化で受注拡大へ
日本の航空機サプライヤー「900社」、丸ごと検索!

航空機産業は業種や工程別に幅広い裾野を持つ(製造現場)

 経済産業省は、全国の航空機産業クラスターやサプライヤー、専門家を検索できるポータルサイトを構築した。日本航空宇宙工業会(SJAC)が運営する。日本語と英語で検索できる。サイト利用者は、航空宇宙分野の特殊工程認証「NADCAP」技術や業種などからサプライヤー情報を取得できる。約900社のサプライヤー情報を掲載しており、国内外で注目されそうだ。情報発信を通してクラスター間の連携強化を促し、国内外の航空機・エンジン大手からの受注拡大を目指す。

 経産省とSJACは2017年に「全国航空機クラスター・ネットワーク」を設立し、全国約40の航空機クラスター間の連携強化や共同受注の拡大に乗り出した。ポータルサイト構築はその一環。

 サイトでは組み立てや機械加工、板金成形、複合材、化学処理、電線、内装、治工具など業種別に加え、非破壊検査や熱処理、溶接、コーティングなど特殊工程に関連した技術別でも検索可能。得意技術や所有設備、宇宙品質管理規格JISQ9100の有無なども調べられる。

 また、大手重工業OBを中心に、航空機産業で豊富な経験と実績を持つ専門家のプロフィルや連絡先を紹介しているほか、国・自治体の補助金、海外展開支援策、公設試験場などの試験機器情報、セミナー情報なども網羅した。
日刊工業新聞2018年2月2日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
複数工程を一括受注、生産できるクラスターは、航空機部品生産協同組合(三重県松阪市、松阪クラスター)などに限られる。経産省は全国航空機クラスター・ネットワークを通して海外への情報発信や技術力の底上げ、共同受注拡大を目指す。 (日刊工業新聞経済部・藤崎竜介)

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